毎年7月から8月にかけて、熱中症の疑いで来院するケースが増えます。2025年の夏は川越市でも最高気温が37度を超える日が数日あり、当院でも例年より早い時期から相談が増えました。熱中症は進行が早く、対応が遅れると命に関わります。症状の見分け方と、日常でできる予防策を整理しました。

熱中症の初期サインを見逃さない

犬の場合、激しいあえぎ(パンティング)、よだれが急に増える、ぐったりして動きたがらない、といった変化が初期サインです。猫は犬ほど口を開けてあえがないため、発見が遅れやすい傾向があります。口の中が乾いている、呼吸が速い、体を触ると異常に熱い、といった変化に気づいたらすぐに涼しい場所へ移動させてください。

散歩の時間帯と地面温度の関係

アスファルトの表面温度は気温より20〜30度高くなることがあります。午前10時から午後5時の間は、地面温度が50度を超えることも珍しくありません。散歩は午前7時前か午後6時以降を目安にしてください。手の甲をアスファルトに5秒当てて熱く感じるなら、その日の散歩コースを草地に変えるか、中止を検討してください。

室内でも油断できない理由

エアコンをつけていても、直射日光が当たるケージや窓際は局所的に高温になります。設定温度は26〜28度を目安に、ペットが自分で涼しい場所へ移動できるよう、複数の休憩スポットを作っておくことが大切です。特に短頭種(フレンチブルドッグ、ペルシャ猫など)は体温調節が苦手なため、より注意が必要です。

水分補給の具体的な目安

犬の1日の必要水量は体重1kgあたり約50〜60mlが目安です。体重5kgの犬であれば250〜300ml。ただし心臓病や腎臓病のある子は水分制限が必要な場合があるため、この数字をそのまま当てはめないでください。ウェットフードを取り入れる、水飲み場を複数設置する、といった工夫が有効です。

熱中症は予防できる病気です。「おかしいかも」と思ったら、まず涼しい場所へ移動させてから当院にご連絡ください。判断に迷う場合も、電話での相談を受け付けています。